Tokyo Cantat の千葉サテライトセミナー

東京カンタータのサテライトセミナーin千葉に行ってきた。
本体は毎年ゴールデンウィークに東京で開催している、合唱のイベント。
講師は、キングズシンガーズ創立メンバーのサイモン・キャリントン氏。
キングズシンガーズは世界で活動する著名コーラスグループで、とてつもなく美しいハーモニーの録音が、沢山ある。
ここが歌った、ラインベルガーの夕べの歌が大好き。

今回私は公募合唱団として、ラインベルガーの8声のミサよりキリエを受講した。

午前中は全体合唱講習、午後は個別団体講習という進行。

受けた指摘は大体以下のような感じ。
・パートで音を合わせる。一つのパートだけが、浮き出さないように。
・突然がくんと出ない。出だしを大切にする。
・周りの音を聞く。バランスを考える。周囲のパートの音が聞こえなかったら、自分が出しすぎていないか考える。
・歌う顔を作る。いつも悲しい顔ではなく、音楽に合わせて、緊張に合わせて。
・拍に合わせて刻むのではない。音の強弱を意識する。ルバートを大切に。 タイミングがまちまちにならない。
・いろいろな音をイメージする。年齢。15才、25才、35才055才。色。紫、緑、銀、金。曇った銀はピカピカな感じを表現する。
・音楽をする時は、何処で、何のために、その音を出すのかを、常に考える。
・言葉の意味を大切にする。重要なことばを大切に歌う。
・発音大事。ヴの響き、nの響き。子音が大事。
ルネッサンスではサスペンションが特徴。不協和音にぶつかって行く音が動いて行くことで解決して行く。
・アの発音で音が細かく動くときは、聞こえないくらいかすかにhを入れてみる。
・coverdな音(曇った音)にならないようにする。響きを前に。
※この指摘は曲によっては「豊かな音」を求める時もあるので、曲によりけり。
・まずは楽譜にかかれた作曲家の意図を実現することを、丁寧にする。
・歌詞にカンマがあったら、そこで切る、伸びすぎないように。


受講した感想
 合唱団というのは、指揮者によって、同じ団体でも劇的に変化する。
 指揮の力って、指導の方法ってすごいと思った。
 でも、従うだけではない。
 指揮者と合唱団は、時にライバルのように意思をぶつけたりする。
 指揮者が表現し、合唱団がそれを受け止めて表現で返す。
 他所の練習を見るのも勉強になったし、自ら受講しても勉強になった。
 指摘の多くは、他の指揮者でも同じように指摘するものだったけれど、その指摘の表現の仕方がいろいろある。
 面白いなぁ、と思った。